3.取り返し始めてからの時系列記録

2008年4月17日付けで会社都合退職


同年4月18日
元の勤務先の事務作業が著しく緩慢なのは熟知していた為、
現場の最高責任者(人事権有り)に対して本人限定受取郵便にて
以下のことを要求する旨の書面(離職票の交付について)を送付した。
この書面に記載する内容は請求の根拠となる法令を記載すること。
「雇用保険法施行規則第7条の規定により、
4月27日までに、◆◆労働基準監督署に離職証明書等を提出し、
つきましては離職票の交付請求をする」と書くことが大切である。

雇用保険法施行規則7条の規定では
離職票等の発行は「離職後10日以内」となっている。
10営業日ではなく10日である。
常識的に考えると、今週中に来るはずなんだけど、
あの会社はそういう常識が通じないから、
わざわざ部長に教えてやったのよ、本人限定受取でね。
その「本人限定受取」の中には、ちゃんと返送用の封筒も入れた。
当然だけど、自分の住所氏名も書いたし切手も貼っておいた。
使われるかどうかは別として。
「これに離職票等を入れて私の所に送ってこい」という意味でね。
そんな事(離職票等の送付ごとき)で揉めたくないしさ。
でも、今回は相手が離職理由をどう処理しているかも興味があるから、
早く確認したいというのもあったけどね。
でも、まあ本人限定受取にした第1の理由は
「期日通りに離職票等の手続きをさせる為」がメインである。
少なくとも月末には私の所に届くはずなんだよね。
今回、同封した返送用封筒には速達分の切手を貼ってあるから。

この時点では「残業代の基礎単価」を
自分で計算しなければならないと勘違いしていた事に気付いてない。
その為、弁護士、個人で加入できる労働組合、
又は労働基準監督署・・・のどれを利用するか決めかねていた。


同年4月28日
不払い残業代の請求においては、
労働組合は頼りにならないことが分かった。
次は弁護士・・・と思っていたんだけど、自分でやってみようと思った。
何だか「出来るかもしれない」と感じ始めている。
というのは、そもそも弁護士に依頼しようと思った理由が
「1時間あたりの単価計算方法」が正しいかどうかを知る術がないから。
ところが、就業規則と賃金(退職金と賞与を含む)規定を取り寄せて、
労働基準監督署に行けば教えてくれるそうなので、
どうせ暇だし・・・って事でやってみようと思った。
証拠は全て揃っている訳だし、
1時間あたりの単価さえ計算できれば、あとは足し算と引き算だけになる。
個人で請求しても応じない場合は少額訴訟というのもあるし、
その少額訴訟も必要書類をインターネット上で取り寄せたり記入したりが
可能になっていると分かったので
「もしかして自分で出来るかも」と思うに至ったのである。

順番としては、自分で請求→調停→少額訴訟かな。
資料は同じ物を使えば済むので、
順番さえ間違わなければこれで進行していこうと思っている。
調停に関しては、労働局が無料であっせんしてくれるそうなので、
そこを利用しようと思った。
この前(4/9)労働局に行った時、そこの職員がパンフレットをくれた。
あっせんの申請書ってやつを。ご丁寧に地図まで付けてくれている。
ここ(調停)で先方の同意が得られれば、
民法上の和解という効力を持つそうで、
そこで解決されれば良いかな、という感じで考えている。
いきなり少額訴訟でも良いけど、
まずは1時間あたりの単価を計算しないと何も始められない。
離職票が届くまでは暇だと思っていたけど、
今回何とか自分で不払い残業代を取れれば、
次の就職先に行っても少しは精神的に違うと思うし、
自分の周囲にいる人達にも教えてあげられるかもしれない。


同年4月30日  離職票等が到着。


同年5月2日
元の勤務先の現場の最高責任者(人事権有り)宛に内容証明送付。
期限を設けた上で以下の物を請求した。
就業規則全文の写し、賃金(退職金・賞与を含む)規定全文の写し、
36協定に関する全文の写し・・・の3点である。
不払い残業代を請求するにおいて、
自分の給与から算出する「1時間あたりの単価」を計算する目的である。
万が一、期日までに到着しない場合は不本意ながら法的手段を
取らざるを得ないというのも明記した。
期限は「本状到着後14日以内」とした。


同年5月7日
上記の内容証明が先方に到着したことをネット上で確認。


同年5月15日
2日に送付した内容証明の回答を19時頃に受け取る。
回答は「労基署や弁護士等の関係先と相談した結果で
送付の必要はないと判断したが、社内での閲覧は可能なので
閲覧を希望する場合は都合のよい日時を連絡せよ」とのこと。
要するに「見に来い」ということだと解釈して間違いない。

色々と労働関係の本で勉強になった事がある。
それは「調停だと相手が土俵に上がらない可能性があるけど、
少額訴訟だと裁判なので相手は嫌でも土俵に上がらざるを得ない」
という事。
それともう1つ。
少額訴訟だと「未払い賃金と同額の付加金請求が出来るけど、
調停だとそれはナシ」
ということだった。
こりゃあ、手元に残るお金が多い方を選択するのが得策かな〜と思う。
少額訴訟でも和解を前提に進行するから、
それなら最初から少額訴訟にしようと思っている、今の所。

この日(5/15)のうちに弁護士事務所にメールで相談しておいた。
■法律に詳しくないため肝心な点を見落とす可能性がある。
■私1人だと、密室内で、先方の監視下だと、精神的に追い詰められる可能性がある。
■退職した所には心情的に行きにくい。
この3点をアピールした。


同年5月16日
弁護士事務所の事務局長氏から返信が届く。
「最低50万円ぐらいの着手金」が必要であること、
そして「弁護士がお請けするとなると、
会社側としても弁護士が来たという事になり、
それだけで終わらなくなるという実情が過分にある」とのこと。
最後に「着手金等を頂けば総合的に事件の代理人になることは可能」
と書かれてあったが、これで弁護士に依頼することは断念した。
そして、何としても個人で取り返すという決意を新たにした。

また労働局の総合労働相談センターという所に電話してみた。
以前(4/9)相談に行った時、パンフレットをもらっていた。
その回答。
当然、今の状況は説明した(就業規則等を見せてもらえない等)。

《1時間あたりの単価について》
1.これは何もあなた自身が正しく計算しなくて良い(事業主の義務)。
→従って概算でも良いから自分で一般的な方法で出してみる。
2.事業主に計算させる。
3.勤務先側の労基署で状況を説明し、就業規則等を見せてもらい、
  そこの職員に教えてもらう。
《1時間あたりの単価よりも、残業や早出の時間数が問われること多し》

という内容だった。
私は1時間あたりの単価に関して
「自分自身で間違いなく計算しないといけない」と思っていたので拍子抜けした。
正しく計算するとなれば、必ず就業規則等を見ないといけないし、
今さら退職した所には心情的に行きにくいし・・・。
あら困ったわ・・・と思って(勘違いして)いた。
そして大切なことは「1回は自分で請求してみて、
払われないという結果を持って勤務先側の労基署に行くように」
だって。
自分で計算するだけでなく、事業主に聞いてみようと思った。1時間あたりの単価の計算方法を。
不払い賃金の請求をするのに必要であること、
そして正しい数字を出すのは事業主の義務であること、
この2点を書いて教えて下さい・・・と言ってみよう。
役所もたまに役に立つもんだな〜と思った。
事業主に計算させるっていう方法ね。笑える!


同年5月19日
元勤務先に対して内容証明送付。内容は以下の通り。
〜〜〜〜〜〜
「労働基準法施行規則第19条・21条に基づいた
残業代基礎計算を指示する」というものである。
期限は5月30日必着とすることも書き添えた。
また、計算にあたっては間違いを防ぐため、
次の項目を明記せよ・・・とも書いておいた。
1.土曜日、日曜日、祭日の数→合計数でなく個別に記載すること
2.夏期休暇数(私は3日間でした。届けも提出しています)
3.年末年始休暇(私は5日間全て消化しました)
4.1日の所定労働時間
5.残業代基礎計算から除く賃金の名称と金額
6.残業代基礎計算に組み入れる賃金の名称と金額
回答期限は5月30日必着とした。
また「この期限までに提出されない場合は、
労働局の電話相談センターと◆◆法律事務所に相談する」と記載した。
〜〜〜〜〜〜


同年5月29日
元勤務先からの回答を簡易書留にて受け取る(消印は5月28日)。
私の「1時間あたりの残業代単価」は出してないけど、
それ以外はちゃんと出来ていた。
そして“正しいかどうかは別として”なんだけど、
不払い残業代があったと認めたみたい。

そしたら、返信の最後に「残業代の差額について」
という項目を勝手に設けており、そこに書いている。
私が内容証明を送って指示して以降に計算したらしい。
1分単位でね。タイムカードを参考にしたと書いている。
本当かどうかは分からないけど・・・。
その合計時間が79時間45分で、その残業代が19万6260円だと。
既に支払い済みの金額が7万6566円なので、
差額は11万9694円だと計算している。
そして「同意書」と「切手を貼ってない返送用の封筒」が入っており、
この計算に納得するなら同意書に印鑑ついて返送しろ、と。
ちなみに同意書は6/6までと期限を付けてきやがった。
だけど、これについては気にする必要はないと考えている。
むしろ、相手が「不払い残業代の存在を認めた」と受け止めた。

弁護士事務所の具体名を書いたのが良かったのか、
取り返してやるぞと言う姿勢が伝わったのかは知らないけど、
先方が出してきた数字や計算方法の検証が必要になった。
第1、知人に以前教えてもらった
http://www2.ocn.ne.jp/~gunippan/soudan/chingin/chingintaisyo.html
・・・によると「年14.6%の遅延損害金を請求できる。
(賃確法6場1項、同施行令1条)とのことだから、
少額ではあるがそれも計算に組み入れないといけない。
ちなみに、相手が計算してきた物に「始業前の物」は入ってないと思われる。
これを入れると金額は違ってくるし、利息も入れないといけない。
1円も支払わないぞという姿勢で来ると思っていたから、ちょっと拍子抜け。


同年5月30日
残業時間数の照合をしてみた。
タイムカードのコピーを持っているし、始業前の物と定時以降の物を
在職中から一覧表にしておいたので足し算するだけだった。
結果は「元勤務先が出してきた数字は合格」ということである。
相手は79時間45分ということだったが、
私が事前にエクセルにしていた物では66時間程度になった。
これは、タイムカード通りではなく、
実際に勤務していた時間だけを集計していたからだろう。
だから、これについては合格とした。
あとは、1時間あたりの単価が書かれていなかったことや、
本当に割増されているかどうか、
また計算式が明確でなかったので、それを要求しようと思っている。


同年6月1日
元勤務先に対して内容証明送付。
内容はこちら(別窓)をご覧頂きたい。回答期限は6月10日必着とした。


同年6月9日
元勤務先から簡易書留が届いた。
今月1日に送っていた内容証明で指示しておいた計算式は、
一応ちゃんと出来ていた。遅延損害金も計算されていた。
ちゃんと、計算式も書かれてあった。
遅延損害金込みで12万ちょっとである。
正しいかどうかは別として・・・。

始業前に「実際の業務の為の情報収集」をしていた分も、
在職中に請求していなかったという指摘はあったものの、
「いつ、何分間仕事したか教えて下さい」というので教えた。
これは内容証明には出来ない為どうしようかと思ったけど、
部長宛にメールを送ることにし、
エクセルで作成したファイル(始業前の物だけ)を添付した。
誤配等も考えられるので、
CCを利用して自分宛にも送ったし、
メールをプリントしてFAXにもした。
ここまでのやりとりで、会社側は恐らく支払うと思われるし、
今回の簡易書留で「13日に支払います」と書いてあるから、
ここまで来たらメール添付でも宜しいかと判断した。
なので、たぶんこれも支払われると思われる。

これを学生時代の同級生に話してみたら、
内容証明の実費も請求したよねと言われたので、
当然したよと答えた。3通分で3800円ちょっとかな。
ちゃんと明細を書いたしね。
私が「1円も払わないって言うと思った」というと、
「それ、余程、何かあるのよ」と言ってた。確かにそうかも。
賞味期限切れの◆▼★したり、★▼◆したりということがあり、
私は当事者じゃないものの、その事実を知ってる・・・だけじゃなく証拠も持っている。
ま、先方はそんな事、知らないと思うけどね。

最初に書いた12万ちょっと+始業前に業務に従事した物+内容証明実費
・・・この3点の合計で25万前後にはなると思われる。
いずれにしても、今週の金曜日には振り込まれるらしい。
直ぐに私の口座に反映するかどうかは別として、
不払い残業代については回収できると思うわ、たぶん。


同年6月12日
元勤務先からメールが来た。内容はこちら(別窓)をご覧頂きたい。


同年6月13日
通帳記入で「不払い残業代」が支払われたことを確認。
これで在職中(約1年間)の不払い残業代が、遅延損害金も含めて取り返せた事になる。
今後も社会人生活を続けていく上で大変貴重な実体験になったことは間違いナシ!

今回は不払い残業代の金額の大小よりも、
取り返したという実績を作ることに重点をおいたが、
それは次回以降の職場においても使えると認識したからであり、
正解だったと考えている。



事業主は労働時間管理の義務がある。
これは労働基準法「第4章」の「労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇」にある。
1従業員が退職後も一定期間保存する義務があるかどうかについては、
2008年8月3日現在、明確にできていないのが現状である。→2008年8月4日に確認。詳細はこちら(別窓)をご覧頂きたい。
従って、今回の私のように、退職後に請求しようという場合は、
内容証明郵便にて、なるべく早い時期に、
法的根拠を示した上で請求することが望ましいと考える。
《キーワード》
■労働時間管理チェックシート
■労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準
2008年8月3日記載


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