http://www.yomiuri.co.jp/hochi/giants/oct/o20051028_20.htm

巨人・桑田真澄投手(37)が28日、東京・大手町の球団本部で契約更改交渉に臨み、
年俸2億3200万円から野球協約に定められた減額制限を上回る40%ダウンの
1億3920万円(金額は推定)の提示に納得のサイン。
「きょうは判を押すつもりはなかったけど、自分が思っていたより評価していただいたので」と説明。
今季は0勝7敗と不本意なシーズンになったが「当然、後がない年になると思う。
ただ、前を向いて歩いていきたいタイプなので」と来季に向け、背水の覚悟での再起を誓った。

時折、笑顔がこぼれた。目はすでに来季を向いていた。
桑田はすっきりとした表情で、プロ21年目に向けての意気込みを口にした。
「当然、後がない年になると思う。ただ、前を向いて歩いていきたいタイプなので…。
不本意な成績の年のあとだから、来年は何とか取り返したい」
退路を断ち、引退覚悟で、完全復活への道のりを歩いていくことを誓った。
納得のサインだった。この日は、話し合いだけで契約を更改するつもりはなかった。
それでも「ありがたい条件だったので。最悪なことを考えるでしょ。最低保障とか、半分くらいダウンとか」。
野球協約で定められた減額制限を上回る約40%のダウン。
推定年俸2億3200万円から9280万円ダウンの1億3920万円にも快く判を押した。
まだやれる。まだ辞める時ではない。決断したのは自分自身の体だった。
「精神的につらいことがあっても、体はそうでもなかった。両方つらかったら辞める時。
『もういいか』シーズン中、体に何度も質問した。でも、ユニホームに袖を通したら、自然と体が動いた。
まだ、辞める時ではないと思いました」
0勝7敗、防御率7・25と不本意に終わった今季を振り返り、胸の内を吐露した。
最大の目標である200勝まで残り28。
2000奪三振はあと25、200安打はあと8と、目前まで迫っている。
「あきらめないでやっていくのが僕のスタイル。関西弁で言うと食らい付いていく。食らい付いていきたい」と、
言葉に力を込めた。このままでは終われない。
引退覚悟の強い気持ちで、栄光の背番号18は輝きを取り戻す。