《参考資料》
スポーツ雑誌「Number」のバックナンバー1995年4月27日発行号
82〜87ページ
オールスター戦に参加中の大林素子さんと吉原選手の密着記事となっている。

《吉原選手の発言一覧(抜粋)》

バレーの楽しさを、イタリアに来て初めて知りました。
これまで日本でやっていたバレーは一体なんだったんだろう。


素子さんと同じコートに立つのは何カ月ぶりでしょうね。
彼女たちに日本のコンビバレーを見せつけてやりましょうか。
(イタリアでのオールスター戦に向けて?)


日本からの雑音はまったくと言っていいほど気にならなくなりました。
ネガティブな情報が入っても「それがどうした」と思えるようになったし、
練習でひと汗かけば、気分が滅入るような話は全部流されちゃう。


あのね、シモネッタ(当時の監督)。ここにいる日本人たちは私のことを
おとなしいと信じ込んでいる人なんだから、悪い印象を与えないでよ。
(シモネッタ氏に「ナポリ(イタリアでのネックネーム)なんで日本人と
一緒にいるの。アンタの性格は日本人に合わないのに」と言われて返答した様子)


イタリアに来てやっと本来の自分に戻れたような気がします。
日本にいる時はいろんな人に気を使い、思っていることは口に出すのが怖かった。
年に1度くらいその鬱積が爆発することもありましたけど、
自分の意志や感情をあまり表に出しませんでしたね。


選手同士の大喧嘩は日常茶飯事。特に負けた試合では誰の責任なのか、トコトン話し合う。
始めは大声に驚いて、明日からこの2人はやっていけるかしらと心配していたが、
喧嘩が終わると何事もなかったようにけろっとしている。日本のように言いたいことも言わず、
陰口をたたくという陰湿な行為はほとんどありません。上からやらされているアマチュアと、
信念を持ってプレーしているというプロの違いでしょうか。